出産してわかりましたが、夫は自己満イクメンでした。
自己満イクメンとは、別名「イクメンもどき・イクメン気取り・偽イクメン・なんちゃってイクメン・見せかけイクメン」などとも呼ばれます。
自己満イクメンは産後の妻にとってとても腹ただしい存在です‥。
私は夫の自己満イクメンが原因で産後クライシスに陥りました。
今回は、自己満イクメンの特徴を5つ夫の例を元にして紹介します。
産後初めてわかる!夫は自己満イクメンでした
産後初めてわかったのは、夫が自己満イクメンであるということでした。
そこからは夫への信頼はどんどん減っていくばかりでした。
私と夫の関係の変化はこんな感じでした↓
- 結婚→妊娠→出産当日までは夫婦関係は大変良好
- 多少の喧嘩はあったとしても離婚の「り」の文字も考えたことはない
- 「絶対離婚なんてしない!大好き」と言い合う仲
- 出産→夫が自己満イクメンだと判明→ワンオペ育児→産後うつ→産後クライシス→離婚を検討→家庭内別居生活スタート→仮面夫婦(今ここ)
結婚して約2年半。私たち夫婦は結婚してすぐに妊娠をしたので、新婚1年目はマタニティ期間と重なっています。
つまり・・わたしと夫は結婚してわずか数ヶ月後から、お腹の中の「子ども」と向き合う日々が始まったのです。
夫はそのことを振り返り「もっと夜の営みを楽しみたかった。」と言っています。
それも、産後数ヶ月のわたしに言い放ったのです。
当時のわたしは寝ても覚めても新生児のお世話で疲労困ぱいで、そんな妻を前にしてよくそんなことが言えるものだと耳を疑いました。
妊娠中はお腹が張りやすく張り止めの薬を服用していたので、夫婦の営みは一切していませんでした。
産後は体の回復が遅いのに加え、夫に対して嫌悪感しか抱けなかったので行為は一切ありませんでした。
それどころか、夫の洗濯物すら触りたくなくなったのです・・。
産後、夫の体に触れたのはおそらく数回です。
それにしても、夫が放ったその一言は育児に疲弊している妻に対して今言うべきではないことには違いありません。
しかも、子どもを作る時期については相談し、お互いが望んで決めた計画妊娠だったのです。
でも今となっては「お前が望んだからそうした。」と言うでしょうが。
これぞ見せかけイクメンの本質。
夫はもしかすると他のパパ達よりも育児に協力的かもしれません(まぁほとんど家にいませんが・・)。
なので一見すると子育てに協力的に見えますが、腹の中では全く違うことを考えています。
見せかけイクメンは、家族愛や父性が低いのが特徴で、利己的で冷淡なのです。
見せかけイクメンとは?見せかけイクメンの特徴5つ
見せかけイクメンは子守ができる
見せかけイクメンは最低限の子守ができます。
例えば、オムツ替え、ミルク(離乳食)を与える、哺乳瓶(食器)の洗浄と消毒、お散歩、入浴・・など。
これだけ書いたら、なんだか夫がとてつもなく素晴らしいイクメンに感じてきました。
そう、ここまではかなり優秀(すぎる)イクメンですよね。
もともと夫は、子どもが生まれる前は「イクメンになりたい!」と言ってイクメンのInstagramをフォローするほどでした。
また、母子手帳を交付する際に一緒にもらう「パパの育児」という冊子を愛読していました。驚いたことに、わたしが妊娠中にたまごクラブを読んでいると「参考にしたいから後で見せて!」と嬉々として駆け寄ってきたことも。
当時のわたしは夫は必ず良いパパになる・・と確信し、なんと心強かったことか。
その1年後には離婚について2人で口論しているとは夢にも思いませんでした。
見せかけイクメンは妻に外出させてくれる
見せかけイクメンは、育児で疲労している妻に「ちょっと気分転換でもしてくれば?」と外出を許可してくれます。
「その間、子供は俺が見ているから。」と。
素晴らしい、の一言に尽きます。
育児中の妻は、自分の時間がありません。皆無と言ってもいいほど。
昼間はオムツ替え、授乳、離乳食、抱っこ、お散歩、離乳食ストック作り、入浴、加えて普段の家事。
しかもこれらは、常に睡眠不足の中で行われます。
夜間は寝かしつけ、夜間授乳、夜泣き・・。
寝かしつけが終わったら録画していたドラマ見よう!と思っていたって、例えそのために1日頑張ったとしても寝かしつけ後には疲れ果て寝落ちた夜は数知れません。
結局、気分転換する間もなく日々の育児に忙殺される。
これは多くのママが経験しているんはないでしょうか。
そんな時に「預かっておくから、気分転換してくれば?」の一言は神の声に聞こえるでしょう。
イクメンにはそんなことも軽々とできます。
悲しいことに見せかけイクメンにも・・。
見せかけイクメンにとって育児は事務
さぁ、ここからが見せかけイクメンの真髄です。
見せかけイクメンは、育児を仕事(事務)と捉えて淡々とこなします。
こうしてああして、こうすればOKてな感じで。
オムツ替えやミルクなどを妻があらかじめ指定した物を用意していれば、あとは指示通りに動きます。
ここまでは聞こえがいいですが、夫の場合は以下こんな感じです。
ある夜、わたしが寝かしつけをしていると子どもがぐずって全く寝ません。
夕飯をすでに食べ終わっている夫が「代わろうか?」と言ってきたので交代します。
わたしはやっと夕食にありつけます。
すると、寝室から泣き叫ぶ子どもの声が延々と聞こえてくるのです。
泣き方が普段よりも激しいので気になり寝室に行くと・・・泣き叫ぶ子どもの横で、夫が子どもに背を向けて寝転んでスマホをいじっていたのです。
夫は、子どものことを「人」と思っていないのでした。
例えるなら、お人形さん相手に決まったリストをこなしていく感じ。
対「ペット」の方がまだマシです。
唖然としたわたしは夫に、子どもが泣いているのにどうして隣でスマホいじっているのか聞きました。
夫の返事はこう。
「前にお前が、寝かしつける時に泣いてどうしようもないときは何にもしないほうが寝るって言ってたから。」と。悪びれもせず。
確かにそう言いました。でもそれはネントレの一種で、子どもを放置することとは異なります。
安心安全な状況で、見守りながら行うものです。
いくら言葉を話せない赤ちゃんでも、泣いているのにも関わらず親が隣でスマホをいじっていたら苦痛でしょう。
親に抱っこされながら泣くことと、隣にいるのに全く相手にされずに泣くのは訳が違います。
人間として健全なことではありません。
わたしは、平然としている夫のことが理解できませんでした。
また、夫の「お前がそう言った。自分は言われた通りにやっただけ。」という口癖は、今後様々な状況下で何度も繰り返され、わたしをどんどん追い詰めていくことになります。
話がとにかく伝わらないのに加え、夫は育児に加担はしていないのです。
「言われた通りにやっただけ」ですから、見せかけイクメンにとって育児は責任も感情も思考も伴わないただの事務なのです。
見せかけイクメンは育児を軽視
見せかけイクメンは、育児をお人形さんのお世話だと勘違いしているので軽視しています。
「育児なんてチョロい」、「育児なんて楽勝」という言葉が、実際口から発せられなくても夫の言動には垣間見えます。
育児を軽視することは、それと同時に育児に悩みを抱えている妻を軽視することでもあります。
育児なんて簡単で楽勝だと思っていることこそが、育児に参加していない証拠です。
本当に育児に参加していればとてもじゃないけどそんなことあり得ないからです。
育児ストレスによって命を落とすママや子どもだって多くいるのが現実です。
育児は過酷。
これが真実なのに、見せかけイクメンは育児の大変さを知りません。
見せかけイクメンは妻の心に寄り添わない
見せかけイクメンは育児を軽視しているので、育児の悩みを抱えている妻を理解しようとしません。
産後は、ありとあらゆる問題や困難が妻を襲います。しかも、経験したことのない未知のものが多いのです。
さらに産後の体はボロボロで、精神的にも不安定で睡眠不足で頭が働きません。
そんな中、「じゃあ何したらいいの?」「何したら納得する?紙に書いておいて。」とまるで他人のように切り捨てるのが見せかけイクメンの特徴です。
産後の1年間、わたしは夫に何度も育児の悩みを相談しました。
その度に夫は「じゃあ何してほしいわけ?」と返答し、話をさっさと切り上げました。
わたしは絶望と孤独感の中で、「こんなに苦しい思いをしてまで話したのに、話す前よりも嫌な気持ちになった。夫に話して大損した。」という悔しくて悲しい気持ちを嫌というほど味わいました。
何度も1人で泣いたのです。
夫は、妻から悩みを相談された際に感想や、労いの言葉、慰めの言葉が皆無なのでした。
例えば「そっか、大変だね。自分には何ができるかなぁ?」というスタンスでは全くありません。
わたしが育児の悩みを打ち明けると、即「じゃあ何して欲しいわけ?」と一言。そして要件が済むと、さっさっと無言で自分のスマホの画面に戻ります。
夫が妻の心に寄り添わないということは、夫が「育児は自分には関係ない」と勘違いし、育児の問題について妻と一緒に悩んだり解決に向けて検討することができない状況です。
また、育児を軽視しているがために育児について悩む妻への理解が乏しく、暴言を吐くこともあるのが見せかけイクメンの特徴です。
見せかけイクメンは孤独なワンオペ育児ママを生む
見せかけイクメンを夫に持つと精神的に母子家庭化します。
夫と子どもの成長を共に喜び合えない
見せかけイクメンは「育児を他人事(自分は関係ない)」として捉えているので、見せかけイクメンと妻の間には大きな溝が生まれます。
また子どもに対しての観察力や知識も乏しいので、歯が生えたとか、つかまり立ちができるようになった等の成長に気づくのが遅いです。
もしくは妻に言われるまで気づきません。
そもそも見せかけイクメンは子育ての苦労を妻と共にしていないので(妻をけなすことはあっても)、妻は子育ての喜びを夫と共有する気が起きないのが実情です。
夫と育児の悩みを共有できない
ここまでくると、妻は夫に悩みを打ち明けたってしょうがないという境地に陥ります。
夫に悩みを相談しても嫌な気持ちになるだけだった、という過去が沢山積み上がっているせいです。
また、見せかけイクメンは育児について妻と一緒に考えたり悩むことができません。
妻に対して共感力がないので、逆に暴言を吐いて妻を傷つけるか憤慨させるか落胆させることは得意です。
わたしの場合、育児をしながらできるだけ自分が気分よく過ごすためには「夫と出来る限り口をきかない」という結論に至りました。
これで家庭の平和はある程度守られます。
妻は1人でワンオペ育児をするので孤独
見せかけイクメンはあくまで見せかけだけのイクメンなので、本質的には育児に参加していません。
仮にオムツ替えには参加しているとします。
しかし、オムツ替えだけが育児の全てではありません。
子供の成長を共に喜び合うこともなく、育児の苦難を分かち合うこともない・・。
そうすると、妻は育児の方針や悩みなど、子どもの将来についてすべて自分自身で考え、決断して行動していかなければいけません。
わたしの場合、困ったときの頼り綱は夫よりもインターネットでした。
世の中の多くの「夫」が、仕事や遊びが多忙で家にいることが少ないに違いありません。
その中で、物理的に家にいない事に加えて妻の精神的サポートを一切放棄しているのが見せかけイクメンの特徴です。
見せかけイクメンを夫に持つ妻は、出産後から早々と1人で子どもと向き合うワンオペ育児の日々が始まるのです。
見せかけイクメンの悩みは周囲に共感されにくく深まる孤独感
見せかけイクメンの最大の難点がこちらです。
周りから理解してもらうことが難しいのです。
見せかけイクメンはあくまで見せかけなので、周囲からは「休日は子どもを預かってくれるいいパパ」、「子どもをお風呂に入れてくれる出来たパパ」に見えます。
ママ友からは「一体どこが不満なの?!」、「うちはそんなことすらしてくれない。」などと言われ、いつの間にか話題は「そんなことすらしてくれない。」パパの愚痴へとすり替わります。
えっと・・わたしまだ本題入ってないんですけど・・って感じですよね。
つまり、夫のイクメンぶりを自慢した上でその不満を漏らす贅沢な妻、と勘違いされやすいのです。
しかし、見せかけイクメンにとって周囲に「イクメン」であるかのように偽装することはお茶の子さいさいです。
なぜなら、育児はお人形さんのお世話と同じように思っているので、決まったことを決まった順にやるだけでOKだから。
たとえ子どもがギャン泣きしていても、視線は遥か彼方・・ぼ〜っと無表情で腕の中に子どもを抱いているだけかスマホをいじっています(周囲からは子守しているイクメンに見える)。
しかもそれは、「ちょっと抱っこしていてね」と妻から言われた場合のみ行われます。
子どもをあやしたり、子どもが好きなことや嫌がることを検証し、判別することができないのです。
文字通り、指示通りに事務的にこなすだけです。
当然、妻から指摘されるまでは子どもが足元で泣いていても無視をし続けます。
また、見せかけイクメンは自分のことをイクメンだと信じきっているので、自分はこんなに育児に協力しているのになぜ妻が自分に対して不満を持っているのかがさっぱりわかりません。
妻のことを「おかしい」とさえ感じています。
ちなみに、夫に子どもを預けて外出し帰宅すると「楽だったよ。」とよく言われたものです。
「こんなに楽ならいつでも預かれる。」と言われたこともあります。
あらかじめ準備された離乳食が、夜泣きでほぼ徹夜明けで睡眠不足の中、子どもが足元にしがみつき、ギャン泣きされながら作ったものだとはつゆ知らずに。
オムツを替えて離乳食をあげたら、あとは家の中で適当に子守しているだけ。家事も掃除もすでに妻がしているので必要なく、全て準備された上での子守です。
見せかけイクメン(夫)はそれを育児の全てだと思っているのです。
見せかけイクメンの問題点3つ
見せかけイクメンの最大の問題点は3つあります。
- 妻が見せかけイクメンである夫について悩みを抱えていても、友人や家族など周囲から理解されにくい
- それによって妻の孤独感が深まり、産後うつ・産後クライシス・育児ノイローゼを加速させる
- 夫自身は育児に協力していると思っているので、何が問題なのかを理解しようとせず状況が改善に向かわない
見せかけイクメンは、見せかけだけの育児なので本質的には育児に加担していません。
普通、夫が不在のためにワンオペ育児をするケースは多いと思います。
しかし、見せかけイクメンは妻の心にも不在となります。
そのため、妻は物理的・精神的に1人で育児を担い続け、夫との信頼関係は薄れ、その結果改善しようのない大きな溝が生まれるのです。