先日、とある恋愛ドラマの中で気になるセリフがありました。
アラサー独身、彼氏なしの主人公が結婚について悩む中で「お母さんが、わたしに結婚したほうが女は幸せとか言うし・・。」と言うセリフです。
うむ。
結婚したほうが女の幸せかどうか?について、結婚に憧れて2度も結婚をしたのにバツ2予備軍となったわたしの視点から検証してみました。
「結婚したほうが女は幸せ」と言われる理由
結婚した方が女は幸せと言われる理由は、大きく分けて2つあります。
結婚が女の幸せの理由(1)将来の金銭面・精神面の安定
金銭面の安定
生活が安定すること。
これって最大のメリットです。
ただし、結婚相手がニートや不安定な職業ではなければの話ですが。
現代において、私たちは多くの人が体感している通り「明日どうなるかわからない」という不安定な環境下に置かれています。
会社勤めをしている場合は、大企業といえど買収や倒産でいつ会社がなくなるかわかりません。
フリーの場合は仕事が来なくなったら終わりだし、加えて将来の年金制度をはじめとした社会制度はとてつもなく揺らいでいますよね。
高齢者の医療費や介護の費用負担割合は増え、将来の年金においては各自頑張って自力で貯金しててね!と、政府が言う時代です(うぅ・・頭が痛い)。
そんな中で、将来を共にする伴侶がいることは「安定した未来」と「収入リスクの軽減」を得ることができます。
「安定した未来」とは例えば、毎月決まったお給料が入ってきて、家族手当があり、定期的にボーナスが入り、定年になったら退職金(確定拠出年金)をもらい、なんといっても老後は一定の年金が2人分入る(一応)など。
夫が先に亡くなれば場合によっては国から持続的なお金をもらえるし、保証関係は1人でいるよりも厚くなります。
1人だと、自分で用意しない限り保証はほぼないと言ってもいいかもしれません。
「収入リスクの軽減」とは、共働きならどちらかの会社が倒産したり減給された時に、片方の会社や仕事があれば何とか食い繋ぐことができます。
また、女性は加齢や出産・育児などによって体のホルモンバランスが変わりやすい特徴があります。
今まで通りに働くことが辛くなった時に、正社員から週数回のパートへ働き方を変えたり、一定期間仕事を辞めて、家事や育児に専念しながら次の仕事に向けて新たに資格取得・・・といったことできるのは、結婚している女性ならではのメリットの1つです。
独身だとまず簡単にはできませんよね。
精神面の安定
「明日どうなるかわからない」時代だからこそ、物質的なものだけではなく“心の安定”がとても重要です。
愛する人と結婚して家族になる幸せこそ、結婚の醍醐味でもあります。
さらに、日本に住む以上逃れられないのが自然災害です。
突然、南海トラフや東京直下型地震が起きたら?豪雨や津波、土砂崩れ・・いつ何が起こっても不思議ではありません。
万が一仕事も家もお金も失ったときに心の支えになるのは、家族や愛する人の存在に違いありません。
結婚が女の幸せの理由(2)出産と子育て
子どもを出産して育てるには、まずは結婚していることが前提となります(基本的には)。
ところで、結婚&子育て=人生の勝ち組という意識がよく現れている例があります。
わたしが大学生の頃、大学卒業と同時に年上の彼氏と入籍して出産をした可愛い女の子がいました。
その女の子のSNSに「ヨッ!人生の勝ち組!!」と同級生の男子がコメントしていたのです。
わたしはこう思いました。
「勝ち組って言われるのは、大学を卒業したばかりの他の女子達は今から就職やバイトしながら社会の荒波に飲まれていくのに、彼女は早々に主婦になって働かずに優雅に家で子育てできるから?」
「他の女子は、今から彼氏を作ったり別れたりを繰り返しながら結婚できない人も出てくる。きっと子どもを産みたいけど結婚できないからそこまでたどり着けない、という人も出てくる。そんな中、彼女は早々に全てを手に入れたってこと?」
と、20歳そこらのわたしは疑問に思いました。
実際に彼女が勝ち組だったかどうかは本人しかわかりませんが、20歳そこらの男ですら結婚と育児が人生の勝ち組と思っているのです。驚愕の事実です。
そして、興ざめでもありました。
余談ですがわたしはその同級生の男子が嫌いでした(笑)
結婚した女が勝ち組の時代は終わった
よく勝ち組という表現が使われますが「一体誰から勝ったんだよ?もしくは誰から負けたんだよ?」って話です。
結婚に勝ち組も負け組も存在しない
結論から言うと、結婚において勝ちも負けもありません。
比べる対象がいないし、結婚の価値観や何を幸福と感じるかは千差万別なので、そもそも他人と比べる必要がありません。
結婚を人と比べること自体が不毛です。
とは言ってもどうしても比べてしまうのが人間です。
ただ、他人と自分を比べても結局得るものはなかったりします。
「結婚して、子ども産んで、マイホーム建てることが全人類の女の幸せ」というモデルコースはもはや地球上に存在しません。
結婚=幸せとは限らない
最初に結婚した場合のメリットを2つ書きましたが、それらは結婚しなくても実は叶います。もちろんリスクはありますが。
仮に結婚して金銭的な安定を得たとします。働いてもいいし働かなくてもいい・・それでもずっと食っていける環境だとします。
でも、結婚生活が不幸せだったら?
愛の冷めた夫、苦手な義理の両親、形式ばかりの仮面夫婦生活、その関係は数年どころか何十年と、自分や夫が死ぬまで続きます。
死ぬまで自分の納得がいかない環境に身を置けるでしょうか?もちろん、それをできる人がたくさんいるのを知っています。
いわゆる・・“置かれた場所で咲きなさい”です。
ただ、それが「結婚ならではの女の幸せ」かといえばおそらく違うでしょう。
現に、わたしの知り合いの多くは離婚しています。
離婚後ますます綺麗になり人生を謳歌している友人達もいて、結婚は必ずしも女の幸せに直結しているとはいえないことを思い知らされました。
子どもが欲しければ結婚はありだけど・・
一般的に、子どもを産むには結婚することが必要です。
女性は年齢的な問題もあるので、子どもが欲しくて結婚に焦る人もいると思います。わたしもそうでした。
その場合、結婚はしたほうがい!
ただ、子どもはいずれ自立して自分の手から離れていくことを決して忘れてはいけません。
例えば子どもが22歳で就職して自立し、家を出たとします。
そのとき自分は50代だとすると、あと少なくとも30年は夫と2人暮らし(もしかすると義両親と同居)なのです。
義理の両親の介護をしたり、同居もあり得ます。夫婦関係がうまくいっていないと熟年離婚も考えられます。
ここでわかる通り、自分と人生の長い時間を一緒に過ごすのは子どもではなく夫なのです。
結婚する前に、よくよく相手を品定めするべきなのはいうまでもありません。
まとめ
「結婚=女の幸せ」という方程式はもはや通用しない時代になりました。
独身でいることに幸せを見出せる人もいれば、結婚という形にとらわれず同性をパートナーにする人もいます。
彼らは不幸?負け組?そんなはずがありません。
また、結婚は女の幸せを保証しません。
結婚したその先は、いばらの道が待っている可能性もあります。
沢山のスポットライトを浴びる結婚式に比べると、その後の家庭生活はほとんど注目されないのが現実です。
「こんなはずじゃなかった」と思ってもすでに結婚していたなら、残念ながら時すでに遅しです。
かと言って、結婚は決して不幸なことではありません。
そもそも幸せの形にモデルケースはなく、あるとすればそれは自分の中にだけ存在しているのです。
「結婚したほうが女は幸せ」ではなく、「結婚してもしなくてもわたしは幸せを見出せる」というスタンスの方が今の時代には合っているのだと思います。